大坂なおみ東京五輪の開幕旗手に意欲(インタビュー)

日刊スポーツ
f:id:dTrip:20190724095517j:image
女子テニスで20年東京オリンピック(五輪)出場を目指す世界ランキング2位の大坂なおみ(21=日清食品)が、開会式の旗手に意欲を見せた。東京五輪開幕まで24日であと1年。日刊スポーツのインタビューに応じ、日本人では7人目の女性旗手に「もし頼まれたら、それほど名誉なことはないわ」と歓迎した。競技についても金メダル獲得を公言。子どもの頃からあこがれ続けた五輪への熱い思いを語った。

   ◇   ◇   ◇

テニスは決して五輪が最高峰の大会ではない。しかし、大坂は五輪への熱い思いを隠そうとしない。

大坂 4大大会が五輪より上だって言う人がいるけど、そうは思わない。だって、4大大会は毎年、1年で4大会もあるけど、五輪は4年に1度。チャンスが少ない分、本当に価値があると思う。

自身最初の五輪への出場が、母国での東京大会となる。すでに2度の4大大会に優勝しているだけに、目指すのは頂点しかない。

大坂 金メダルを狙いに行くに決まっている。銀や銅メダルもとても素晴らしいメダルだと思う。でも、最初からその2つメダルを狙おうって人はいないんじゃない。みんな、子どもの頃から夢見ているのは金メダル。そして、それが東京なんてすてきじゃない。

大坂は世界の舞台に躍り出た16年から至る所で五輪出場への夢を語っていた。

大坂 最初はリオデジャネイロ五輪に出たかったけど、ちょっと間に合わなかった。次が東京って決まっていたから、そこには絶対に出ると。いつも日本選手としてプレーしているけど、自分の国の五輪に出るなんて、めったにないチャンス。それに開会式があるのよ。何かスポーツの祭典の中に、自分がいるって感じじゃない。

興味の範疇は開会式に参加するだけにとどまらない。旗手にも意欲的だ。実際、世界を見てもテニス界から旗手を輩出している。フェデラー(スイス)、ナダル(スペイン)、マリー(英国)、シャラポワ(ロシア)ら名だたる選手が大役を務めた。

大坂 旗手? 本当に? もし頼まれたら、それほど名誉なことはないわ。もちろん、ウエルカムだけど、名誉なだけにやりたい人、候補の人はたくさんいると思う。選ばれるかどうかは分からないけど、絶対に開会式に出たいから、いいアイデアかもね。

子どもの頃にテレビで見た、かすかな五輪の記憶がある。それは冬季五輪だった。

大坂 なぜか私、冬季五輪に興味があった。1番のお気に入りの選手はアポロ・オーノ。知ってる? ショートトラックの選手。かっこいいし、彼が活躍する度になぜか喜んでいたのを覚えているわ。

アポロ・アントン・オーノ(米国)は、02年ソルトレークシティー五輪から3大会連続で出場し、金2個を含む8個のメダルを取った。父が日本人、母が米国人の日系2世。似た境遇を自分と重ね合わせたのだろうか。

大坂 夏季五輪なら最近でボルトかな。衝撃的よね、あの強さは。どんな時でも勝ち上がる圧倒的な強さを、少しうらやましく思っていたわ。

真っ先に金メダルを通算8個も獲得した史上最速のスプリンターの名前を挙げた。それだけ大坂は強い自分を追い求めているのかもしれない。