陸上 男子100m 小池が9秒98 日本選手3人目の9秒台

NHK NWES WEB
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陸上の小池祐貴選手が、イギリスで行われた国際大会ダイヤモンドリーグの男子100メートル決勝で9秒98の自己ベストをマークしました。日本選手が100メートルで9秒台を記録するのは小池選手で3人目です。
陸上男子100メートルで日本歴代7位の10秒04を持つ小池選手は、20日、世界のトップ選手が集まるダイヤモンドリーグのロンドン大会に出場しました。

 

100メートルには、世界歴代2位の9秒69の自己ベストを持つ、ジャマイカヨハン・ブレーク選手をはじめ、出場した18選手のうち10人が9秒台の自己ベストを持つハイレベルな争いになり、小池選手とともに日本からは桐生祥秀選手も出場しました。

予選1組目に出場した小池選手は、向かい風0.3メートルのなか好スタートを見せて10秒09の4着でフィニッシュし決勝に進みました。

続く2組には桐生選手が出場し、向かい風0.4メートルで10秒16のタイムで4着でこちらも決勝に進みました。

およそ1時間後に行われた決勝では追い風0.5メートルのなか、小池選手がスタートで飛び出し、後半も世界トップの選手たちに引けを取らない粘り強い走りを見せて4着でフィニッシュし、9秒98の自己ベストをマークしました。

小池選手は、みずからの記録を0秒06縮め、初めての9秒台です。

 

日本選手が100メートルで9秒台を記録するのは、桐生選手、サニブラウンアブデル・ハキーム選手に続いて3人目です。

優勝は9秒93の好タイムをマークした南アフリカのアカニ・シンビネ選手で、桐生選手は10秒13で7位でした。

小池選手と桐生選手は、21日に男子400メートルリレーに日本代表として出場する予定で、小池選手は得意とする200メートルにも出場します。


小池祐貴選手とは

小池選手は北海道出身の24歳。

去年のジャカルタアジア大会の男子200メートルで20秒23の好タイムで金メダルを獲得するなど、昨シーズン、一気に才能を開花させたスプリンターです。

慶應大では山縣亮太選手の後輩としてトレーニングを積みましたが、ケガに苦しみ、思うように記録を伸ばせない日々が続きました。

しかし、おととしから走り幅跳び日本記録保持者の臼井淳一コーチから指導を受けるようになってケガをしない体づくりを学び、得意の200メートルだけでなく100メートルでも次々と自己ベストを更新するようになりました。

今シーズンは、5月に100メートルで日本歴代7位の10秒04をマークし、自己ベストを一気に0秒13更新したほか、日本選手権では200メートルで2位、100メートルで3位に入るなど、日本で有数のスプリンターに成長しています。


日本記録更新したかった」

日本選手3人目の100メートル9秒台となる9秒98の自己ベストをマークした小池選手は「うれしいが、日本記録を更新したかったので、もうひと伸びしたかった」と振り返りました。

そのうえで、9月に開幕する世界選手権に向けて「決勝進出を目標にしているので、これで少し現実的になったと思う」と手応えを話しました。