ジャニーズJr.19年ぶりのドーム公演、幕開け前の一瞬

週刊女性PRIME
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8月8日、東京ドームの22ゲート前/著者撮影

 2019年8月8日。実に19年ぶりとなるジャニーズJr.の単独ドームコンサート『ジャニーズJr.祭り〜8・8から始まる〜』が、ここ東京ドームで開催された。

 主な出演ユニットは、『SixTONES』『Snow Man』『Travis Japan』『HiHi Jets』『美 少年』『7MEN侍』『宇宙Six』『MADE』『なにわ男子』『Lil かんさい』『Aえ! group』『少年忍者』ら。

 少年たちの晴れ舞台を目前に旅立った故・ジャニー喜多川氏の思いを胸に、彼らはどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか? “伝説の幕開け”を間近に控えた、東京ドーム周辺の風景と、そこに集うファンの思いを切り取ってみた。



最大300分待ち!? 驚愕のグッズ列


「うそっ! 無理……!」

 “待ち時間300分”の案内板を見て絶句したのは、大阪から来たユキさん(45)とリサさん(15)親子だ。大好きな『なにわ男子』の応援に駆けつけたが、想像を超える待ち時間に困惑しきり。「300分って、5時間だよね……?」と、リサさん。グッズ列には早朝から多くのファンが並び、開始予定の10時から2時間前倒しで販売がスタートするも、まだまだ列は伸びるばかり。

熱中症対策のウォーターサーバーが随所に用意されているが、具合を悪くする人も散見された。「娘にはプレ販売に行こうってせがまれたんですが、さすがにそんなに休めなくて」とユキさん。

 公演に先がけ、8月5~6日の2日間は、東京・千代田区科学技術館でグッズの先行販売が行われた。私は6日の夕方に同館を訪れたが、買い物を終えて退館するまでかかった時間は、わずか12分ほど。本日との差は激しい。「せっかく来たから、やっぱり並びます!」リサさん親子は、意を決してグッズ列の最後尾についた。

 その後、待ち時間は少しずつ短くなり、15時時点では“0分”となっていた。『Snow Man』『なにわ男子』のうちわなど売り切れも出はじめたが、念願のグッズを求めてくる人は引きもきらない。


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会場に入れなかったら、配信を見ます

 ドーム近くのカフェでタピオカミルクティーを飲んでいたのは、マリさんとアヤネさん。ともに16歳で、『美 少年』の佐藤龍我さんと浮所飛貴さんのファンだそう。おそろいのリボンバッグから、ピンクのうちわがのぞいている。

「公演、楽しみですね」と声をかけると、「でも入れるかわからないんですよ」という。「チケットはずれちゃって。ギリギリまで粘って、定価で譲ってくれる人を探すつもりです。どうしても無理だったら配信を見ます」とアヤネさん。

本公演は激戦のためチケットを手にできなかった人も多く、これを救済するためジャニーズJr.初の全編ライブ配信が予定されている。方式はストリーミング配信のみとなり、タイムシフト視聴などはできないが、それでも1500円の視聴料で“同じとき”を共有できるのはうれしい。現場に足を運べないファンにとっても福音である。


「配信を見ることになったら、ドーム近くのネカフェかカラオケボックスに行きます。Wi-Fiが使えないと困るし、3時間近く外にいるのはつらいから。でも、なるべく現場のそばにはいたいんです。ざわざわする感じとか一緒に味わいたくて」(マリさん)

 熱心にチケツイ(※チケットを譲るという旨のツイート)を追う彼女らは、無事チケットを入手できるだろうか。


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公式がなくても、自作うちわで応援!

 東京ドームシティ敷地内にある“応援うちわ”の専門店『もじパラ』には、長蛇の列が伸びていた。ここでは台紙となるうちわや、タレントの名前シールが売られており、これを組み合わせることで“自分だけの応援うちわ”を作成できる。熱心に名前シールを選んでいたハルミさん(20)が、少し怒りながら話してくれた。


「私は『少年忍者』を応援しているんですが、今回、ほぼ全ユニットのグループうちわやマフラータオルが発売されたのに、忍者のはないんです。もう悔しくて! それならピカピカのうちわを新調して、めいっぱい応援しようと思ってます」

『少年忍者』は、川崎皇輝さんら活気あふれる男子たちが所属する「いちばんジュニアらしいユニット」(ハルミさん)だ。材料を買って出てきたハルミさん、「これから一度ホテルに戻って、うちわ作ってきます!」とのこと。

※川崎皇輝さんの「さき」は「たつさき」が正式です。


輝くコンサートオブジェ

22ゲート前には、本公演記念のコンサートオブジェが設置されていた。いつもは先輩たちのバックで踊るジュニアが“主役”となる公演の、まさに記念碑だ。ベストショットを押さえようと、オブジェにスマホを向ける人も後を絶たない。汗だくになって並び、撮り終えたら身をかがめて列を抜ける。


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「これ撮らないと帰れないもん」と笑っていたのは『SixTONES』ファンのミナさん(31)と『Snow Man』ファンのナユさん(27)。無事に撮影を済ませたようで、「開演までラクーアで休む」とのこと。英気を養って、本番に“出撃”するのだろう。

 炎天下の東京ドーム。

 5万5000人、いや、おそらくそれ以上のファンが汗と期待にまみれて胸ふるわせている。滝沢秀明さんが筆頭となって盛り上げたジュニアコンから19年。今度はプロデューサーとなった彼と、“現代のジュニア”たちは、どんな奇跡を起こすだろうか?