LINE最終赤字266億円 スマホ決済投資で 1~6月期

日本経済新聞
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LINEが24日発表した2019年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は最終損益が266億円の赤字(前年同期は29億円の黒字)だった。スマートフォン決済で大規模なキャンペーンを行い、先行投資が膨らんだ。稼ぎ頭の広告事業では新たに導入した商品が下期から本格的に収益に貢献する見通し。決済への先行投資をどこまで補えるかが焦点となる。

売上高にあたる売上収益は11%増の1107億円だった。対話アプリ内に表示するディスプレー広告の売り上げが25%伸びたほか、企業が新製品の販促などに使う公式アカウントの開設件数も増えた。

5月にスマホ決済「LINEペイ」で、利用者同士が1000円相当を送り合えるキャンペーンを実施し、約300万人の新規利用者を獲得した。これらの費用負担で営業損益は218億円の赤字(前年同期は103億円の黒字)になった。

LINEペイの月間利用者数は490万人、決済の加盟店などは171万カ所に達したという。

広告事業では下期から、対話アプリのトーク画面上部に、利用者に合わせた動画などを配信する「スマートチャネル」を本格的に始める。国内の15~29歳の9割が毎日見る媒体として広告主に訴求する。

19年12月期通期の業績予想は公表していない。出沢剛社長は決算説明会で「スマホ決済など戦略事業への投資は第2四半期がピークになる」と説明した。