平和宣言「被爆者の思い受け止めて」=核禁止条約で要請-74回目、広島原爆の日

時事通信ニュース
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 広島は6日、74回目の原爆の日を迎えた。広島市中区平和記念公園では、午前8時から市主催の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が開かれ、被爆者や遺族ら約5万人が参列。松井一実市長は平和宣言で、日本政府に対し「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いを受け止めて」と訴えた。
 式典には安倍晋三首相ら政府関係者のほか、92カ国と欧州連合(EU)の代表が参加。国連の中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)も、3年連続で出席した。


 原爆が投下された午前8時15分には、遺族代表らが「平和の鐘」を打ち鳴らし、1分間の黙とうをささげた。
 市長は宣言で、世界の政治指導者に対し「核兵器のない世界への一里塚となる核兵器禁止条約の発効を求める市民社会の思いに応えてもらいたい」と要請。日本政府に対しては「核兵器のない世界の実現にさらに一歩踏み込んでリーダーシップを発揮する」よう求めた。