靴下1つでいいね・床板壊れるかも…元パラ代表に発言か、町に謝罪要求

読売新聞
f:id:dTrip:20190823094942j:plain

 島根県川本町役場の嘱託職員だった元パラリンピック日本代表の男性が在職中、上司から障害についての差別発言を受けたとして、町に事実確認と謝罪を求めていることが分かった。

 町は2016年11月、当時の男性課長を「差別と受け止められる発言や対応があった」と訓告処分にしたが、差別発言については認めていない。

 対応を求めているのは、三宅将日さん(44)で、中学時代に病気で右脚を切断。以来松葉づえで生活している。1998年の長野パラリンピックではアルペンスキーに出場した。2010年から町まちづくり推進課に勤務。当時の課長らの差別的発言により、出勤するとめまいや吐き気などの症状が出て、16年3月に退職した。

 同年5月、ハローワークに相談して、県などが調査を開始。三宅さんは、「片足だから靴下が1つでいいね」「ケンケンで行ったら床板が壊れるかもしれないね」などと日常的に差別発言を受けたと主張したが、町は職員からの聞き取りで「差別的発言は聴取できなかった」とした。

 その上で町は同年11月、当時の課長を「人権意識の未熟さにより、障害者差別と受け止められる発言や対応があった」として訓告処分とした。三宅実町長は22日、取材に対して「障害者差別にあたる行為はなかったと認識している。今後ともしっかり説明していきたい」と話した。