香港 行政長官「暴力は許さず」の姿勢

NHK NEWS WEB
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香港で、容疑者を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案をめぐり21日夜、若者たちが中国政府の出先機関にペンキをかけるなどしたことについて、香港政府トップは暴力行為を容認しない姿勢を強調しました。一方、21日夜、抗議活動に参加した人たちが襲撃された際の警察の対応が手ぬるいなどとして市民が反発を強めていて、対立が深まっています。
抗議活動が続く香港では21日、これまでの警察の対応に抗議するデモ行進が行われたあと、一部の若者たちが中国政府の出先機関を取り囲んで中国を象徴する紋章に卵や黒いペンキをかけました。これに対し、警察は催涙弾やゴム弾を使って若者たちを強制排除しました。

香港政府トップの林鄭月娥行政長官は22日午後、会見し、「国家を象徴するシンボルを傷つけたことは決して許されない」と非難しました。

一方、21日夜、郊外の住宅街にある地下鉄の駅でデモに参加したあと帰宅途中だった人などが白いTシャツを着た数十人の男たちに次々と棒などで殴られ、香港政府によりますと、これまでに45人がけがをし、このうち1人が重体だということです。

これについても林鄭長官は「いかなる暴力も容認できず、厳しく対処する」と強調しました。ただ、地元の市民や民主派の団体などは警察が現場に到着するのが遅く、手ぬるい対応だったなどとして反発を強めていて、対立が深まっています。