英の次期首相、ジョンソン前外相に EU早期離脱を重視

朝日新聞デジタル
f:id:dTrip:20190723234547j:image
 英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱の責任を取り、辞任するメイ首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選で、23日、ボリス・ジョンソン前外相(55)が新党首に選ばれた。24日、新首相に就く。
 EUからの早期離脱を最優先する同氏と、悪影響を抑えるために離脱の延期も容認するジェレミー・ハント外相(52)の2候補が、約16万人の一般党員による決選投票に臨んでいた。9万2153票を獲得したジョンソン氏が、4万6656票のハント氏を上回った。
 ジョンソン氏はEUと再交渉し、一度合意した離脱条件より英国に有利な内容を引き出すとしつつ、それができなくても10月末には離脱すると主張。離脱を決めた国民投票から3年たっても英議会が合意に至らず、いまだ離脱できないことへの党員のいらだちが追い風となり、下院議員による予備投票から終始、優勢に選挙戦を進めた。
 ただ、EU側は再三、再交渉の可能性を否定してきた。英議会で保守党の議席単独過半数に届いておらず、多数派は親EU議員が占める。ジョンソン氏の「合意なき離脱」を阻止しようとする議会側との激しい対決が予想される。