【ナッソーS】ディアドラが快勝 6度目の挑戦で海外G1初制覇

スポーツ報知
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競馬の英国のG1競走、ナッソーSが8月1日、英国のグッドウッド競馬場の芝1980メートルで、3歳以上の牝馬9頭によって争われ、日本から出走したディアドラ(牝5歳、栗東橋田満厩舎、マーフィー騎乗)が優勝を飾った。

2017年秋華賞に続く2つ目のG1タイトルは、日本調教の牝馬ではシーキングザパールシーザリオジェンティルドンナハナズゴールヴィブロス、アーモンドアイに続く7頭目の海外G1制覇。今春のドバイから香港、欧州と続いた長期遠征4戦目、海外G1挑戦6度目で待望の勝利をつかんだ。

 好発を決めたディアドラは道中は後ろから3頭目でじっくり脚をためる競馬。直線で最内に潜り込み、ラスト300メートルあたりで進路が開くと、一気に末脚を爆発させ、逃げる地元の3歳馬メダーイー(デットーリ騎手)を差し切って、待望の海外G1タイトルを手にした。


 日本を旅立って、もうすぐ5か月。ディアドラの果敢な挑戦が、最高の形で実った。今年初戦の中山記念(6着)後、世界各地を転戦。3月のドバイ・ターフで4着に入ると、香港のクイーンエリザベス2世Cで6着。その後は欧州へ渡ったが、初戦のプリンスオブウェールズSでは激しい雨でパワーを要する馬場となり、全く見せ場のない6着に終わっていた。

 しかし、中間も連戦の疲れを感じさせず、軽快な動きを見せる愛馬の姿が、橋田調教師には頼もしかった。「とてもフレッシュでやる気を見せています。先週のアスコットの素晴らしい競馬(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)に続けるようないいレースをお見せできるように、ディアドラと一緒に頑張りたい」と、同じニューマーケットで調整を続けるシュヴァルグランの挑戦を見届け、意欲十分に臨んだ一戦。父ハービンジャーの生まれ故郷でもある英国、「世界で最も美しい競馬場」と言われるグッドウッドで待望の勝利をつかんだ。

 悲願の海外G1制覇を成し遂げて、5歳のディアドラはさらに注目が集まることになる。海外転戦を続けていくのか、凱旋帰国して、国内のファンに成長した姿を見せるのか。いずれにしても、長期にわたる転戦というスタイルで大きな勝利をつかみ、日本調教馬の新たな可能性を示した。